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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2019年9月10日(火)

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知事記者会見

2019年9月10日(火)


知事発表:台風15号による被害状況、ラグビーワールドカップ2019の開幕、静岡県文化プログラムの推進
知事発表(記者質問):静岡県立農林環境専門職大学の設置認可、医薬品・医療機器の合計生産金額が9年連続全国1位、台風15号による被害状況
幹事社質問:リニア中央新幹線、清水庁舎移転
幹事社質問:リニア中央新幹線
幹事社質問:リニア中央新幹線
幹事社質問:リニア中央新幹線
記者質問:新貨物ターミナル整備予定地の用地取得における裁決申請、御前崎リサイクルエネルギープラザ整備事業、早川等の濁り
記者質問:ふるさと納税

知事発表:台風15号による被害状況、ラグビーワールドカップ2019の開幕、静岡県文化プログラムの推進

(知事)

 今日のお花はですね、カーネーション。赤色はアンドロメダ、それから赤い実はヒペリカム。ピンク小さいのがワックスフラワー。白はこれ、かすみ草ですね。葉っぱ、クルクマ、黄緑で、葉はハラン。枝は雲竜柳でございます。

台風15号による被害状況

 さて、今日の発表項目は5項目ございます。まず、台風15号による被害の状況等についてでございますが、今般の台風15号によりまして県内で7名の方が負傷なさって、500名以上の方が避難所で不安の一夜を過ごされたという報告を受けました。台風が通過しました後も、水道の断水、停電の長期化で不自由な生活を余儀なくされてる方もまだ多数いらっしゃいます。被害に遭われた方々、また被災地で不自由な生活をされている方々にお見舞いを申し上げます。雨、風とともに大変強い台風でございまして、被害内容見ますと、負傷者については、強風で転倒したとか、あるいは破損した窓ガラスで負傷された方、建物被害につきましては屋根の破損などが目立っております。その他、土が崩壊してくる崩土、また木が倒れる倒木などによりまして、道路や農業施設等の被害も見られました。台風被害のうち、道路などの公共施設、県有施設等の被害につきましては、現在、担当部局におきまして調査を進めております。その結果を踏まえまして、国、市町等と、関係機関連携いたしまして、早期の復旧に取り組みます。また、公共施設や農林水産業などの被害につきましては、現在、調査中でありますが、徐々に分かってきておりますので、早期の復旧に向けまして、災害復旧事業や制度融資なども活用しまして、支援していく考えでございます。

ラグビーワールドカップ2019の開幕

 二つ目の発表項目、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕についてであります。いよいよ10日後、9月20日にラグビーワールドカップ2019日本大会が開幕いたします。本県の小笠山総合運動公園、いわゆるエコパスタジアムでは、日本代表をはじめ、過去2回の優勝を誇る南アフリカ、決勝リーグ常連のスコットランド、前回大会準優勝のオーストラリアなど、世界ランキング上位チームによる熱戦が繰り広げられることになっております。本県開催試合のチケットも残りわずかになりましたけれども、まだ販売されておりますので、この機会にぜひスタジアムに足を運んでいただきまして、世界最高峰の迫力のあるプレーを観戦してくださればと思います。また静岡市の駿府城公園と浜松市のソラモえんてつホールにおきまして、9月20日の開幕戦、また、エコパでの試合を含め、各会場で10日間、ファンゾーンを開設いたします。ファンゾーンは第2のスタジアムとも言われておりまして、観戦チケットをお持ちでない方でも、ワールドカップの雰囲気を味わうことができます。ワールドカップのパブリックビューイングのほか、ステージイベント、出場国グルメなど、試合以外の楽しみも盛りだくさんでございます。

 さらにエコパスタジアムでの試合開催日には、スタジアム観戦者のために、JR愛野駅からスタジアムにかけまして、おもてなしエリアを開設いたします。試合開始の約5時間前から開設いたします。試合直前の交通混雑を避けて、早めにお越しいただければと。そして、このおもてなしエリアを楽しんでいただければと存じます。一生に一度と言われるラグビーワールドカップ本県開催を多くの方に、安全で、また安心して楽しんでいただくとともに、ラグビーの魅力が皆さまの心に残るような大会にしてまいりたいと考えております。

静岡県文化プログラムの推進

 三つ目でございますけれども、本県の文化力の発信についてであります。オリンピック・パラリンピック開催を1年後に控え、文化プログラムなど、本県の文化力を国内外に発信する取り組みについて発表をさせていただきます。まず、静岡県文化プログラムの推進についてでありますが、今年からオリンピック・パラリンピックが開催される来年にかけまして、地域とアートが共鳴する。これがテーマでございますが、このテーマの下にさまざまな文化団体などが担い手となりまして、音楽、美術、演劇、伝統芸能などの多種多彩なプログラムを県内各地で切れ目なく展開してまいります。本年度はプレ・フェスティバル・イヤーと位置付けております。静岡県文化プログラム2019ガイドを作成いたしまして、現在積極的にPRを行っているところです。特にラグビーワールドカップ2019が開催される今月と来月は、国内外から多くの方々が訪れる好機とみておりまして、9月22日にグランシップで開催する「伝統芸能フェスティバル」を皮切りに集中的にプログラムを実施してまいります。9月以降ももちろん、多種多彩なプログラムが県内各地で繰り広げられることになっておりますので、ぜひとも今後の展開にご期待いただければと存じます。

 次に、ジャパン2019というのがございます。このジャパン2019におけるSPACの公演について発表させてください。ジャパン2019は、この国際交流基金、JAPANFOUNDATION外務省の外郭団体でございますが、国際交流基金が中心になりまして、日本文化を海外に発信する事業です。本年3月から、アメリカで開催されております。SPACは昨年フランスで開催されましたジャポニズム2018に続きまして、主催者の方から招聘(しょうへい)を受けることになりました。今回は9月25日から10月6日の間、アメリカニューヨークにおきまして、古代ギリシャを舞台とした演劇アンティゴネを11回公演いたします。このアンティゴネは、2017年に世界的なフランスの演劇祭アヴィニヨン演劇祭のオープニングを飾りました。多くの観客から絶賛された舞台です。その興奮をアメリカで再現し、演劇の都静岡を世界に発信することにしております。ぜひご注目ください。SPAC公演に合わせまして、ニューヨーク市内で、メディアや旅行会社などに対しまして、本県の芸術文化、食、観光などの魅力を情報発信することにしております。




知事発表(記者質問):静岡県立農林環境専門職大学の設置認可、医薬品・医療機器の合計生産金額が9年連続全国1位、台風15号による被害状況

(知事)

静岡県立農林環境専門職大学の設置認可

 四つ目の発表項目でございますが、去る9月6日金曜日ですけれども、農林環境専門職大学と、農林環境専門職大学短期大学部の設置が、文部科学大臣から正式に認可されました。これは全国初の農林業分野の専門職大学であります。また、公立大学としても全国初となる専門職大学でありまして、これらが本県に開学することは、技芸を磨く実学を奨励しております、わが県にとりましては大変意義深いものと考えております。ちなみにこの設置認可に関しまして、専門職大学の設置認可は昨年度が初年度でございました。17件の申請に対して、昨年は3件が認可されたわけであります。今回は20件の申請がございました。現時点で4件のみ認可されるという厳しい審査結果であります。この4件のうち、2件が本県の大学であります。全体20件のうち2件でありますが、うちは2件を申請し、2件とも認められたということで、国からも大きな期待が寄せられているということでございます。

 学長には昨年10月に発表したとおり、元静岡大学副学長で現在は静岡大学農学部の特任教授をされております、鈴木滋彦先生をお迎えいたします。4年制大学の学部長には、元県の農林技術研究所果樹研究センター長で、現在は法政大学生命科学部の教授をなさっている多々良明夫さん、また短期大学部の学科長には元県の農林技術研究所研究統括監で、現在、専門職大学開学準備室で大学の立ち上げに携わっている竹内隆さんにご就任いただくということになっております。カリキュラムにおきましては、豊富な実習科目の中で、ICTとか、ロボットなど先端技術を活用した最新の生産手法を学ぶということとともに、先進的な経営体での長期のインターンシップで現場経験を積んでいただいて、高い実践力を身につけることを重視しております。今後は11月に推薦入試を行いまして、来年2月に一般入試を実施する予定でございます。将来、農林業を志す高校生の皆さんには、ぜひともこの農林環境専門職大学に入学していただきまして、農林業の経営や生産の現場で活躍するという夢の実現に向けて、チャレンジしていただきたいと思います。この大学準備室の、今日は室長の佐野さん来ておられますか。大変苦労され、どうぞ。一言。

(専門職大学開学準備室長)

 農業ビジネス課専門職大学開学準備室長の佐野でございます。よろしくお願いします。お時間をいただきましたので、若干、審査の関係でご説明させていただきます。大学の設置認可につきましては、文部科学省の大学設置・学校法人審議会の審査により、実質的に設置の可否が判定されることになっておりますが、約10カ月にわたる長い審査の中で、私どもが一貫してアピールしてまいりました点が2点ございます。1点目は、本県の農林業の特色でございます。本県は、食材の宝庫とも言われますほどに農業、林業、畜産業の、いずれの分野におきましても、多彩で高品質な農林産物が、県内各地で盛んに生産されております。このように、農林業の全ての分野で全国レベルの高品質な農林産物を生産する地域は少なく、本県は、農林業の専門職業人を養成する拠点として、ふさわしい地域であるということを強くアピールしてまいりました。2点目は、本学の人材養成の特色であります。農林業には農山村の美しい景観や環境を保全したり、地域の伝統・文化を継承していくなどの多面的な機能がございます。本学では、農林業自体の知識、技術だけではございませんで、こうした農林業が持つ多面的機能を学ぶことを通じまして、農山村の景観や環境を守りながら、地域を支えていくことができる人材を養成したいと考えております。そして大学名称の農林環境の「環境」には、そのような思いを込めております。このような、本県に大学を設置する意義ですとか、人材養成の基本理念が、国の審議会でも受け入れられ、今回の設置認可に至ったものと考えておりますので、今後もこうした本学の意義ですとか、基本理念を念頭に置きながら、魅力ある大学づくりに努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

(知事)

 実際にこの任に当たった佐野さんからの説明でございました。

医薬品・医療機器の合計生産金額が9年連続全国1位

 続きまして、最後の発表項目でございますが、医薬品、医療機器の合計生産金額が、9年連続全国1位になったということでございます。先日、厚労省が公表なさいました、平成30年薬事工業生産動態統計年報におきまして、静岡県の医薬品と医療機器の合計生産金額は、昨年に続き、1兆円を超え、平成22年から9年連続全国1位となりました。少し細かく申し上げますと、医薬品生産金額は6721億円で、前年比1.5パーセント減少いたしましたが、2年連続全国1位でございます。医療機器生産金額は3587億円で前年比2.1パーセント増で、平成21年からこれの方は10年連続断トツで全国1位であります。この両者を合わせました合計生産金額が1兆308億円で、前年比0.2パーセント減ではございますけれども、平成22年から9年連続の全国1位ということになりました。医薬品医療機器に、さらに健康と美と、化粧品の生産金額を加えた本県の誇る美と健康に関わる製品の平成30年の生産金額は、昨年に引き続き、1兆2000億円を超えまして、3年連続全国1位となりました。引き続き、製造業者等を対象としていました講習会の開催、きめ細かな監視指導等により、高い安全性と信頼性を確保した製品づくりへの支援を通じまして関連産業のさらなる発展を促進してまいります。また関係部局が連携しまして、本県が推進するファルマバレープロジェクトをはじめとした各プロジェクトにより、産業支援の取り組みも進めてまいります。以上が予定をしました発表項目でございます。

(幹事社)

 ありがとうございます。発表項目に関して質問のある社は挙手の上、質問お願いします。

台風15号による被害状況

(記者)

 よろしくお願いします。最初の台風の関係なんですけども、現時点の報告での印象をお聞かせいただきたいんですが、暴風域は東部、伊豆を中心に動いていって強風域は県内全域だったんですけども、被害はどこに集中していてどんな特徴があるのか、そしてどういう支援の手を差し伸べるお考えがあるのか、それについて。

(知事)

 そうですね。もともと駿河湾に来るんじゃないかと思っていましたところ、少し東の方にそれまして、結果的に伊豆半島の東部が、東海岸の方が大きな被害を受けましては集中的に伊東ですね、あるいは東伊豆とか河津とかというところでございますけれども、そこを停電が大きかったですね。それからまた、伊東の池という地名のところがございますが、そこの水田がもともと池だったわけですね。そこを隧道(ずいどう)を通しまして、川にして、海に流していたわけですけれども、その隧道(ずいどう)の入口のところに、山が崩れてきまして、塞がれてしまったと。結果的に、せっかくの水田が水没したと。20数ヘクタールということで、今はその撤去作業、必死でやってもらっているところということでございます。また、特徴として、やはりガラスで切るけがをするってことがあるので、そういうことも念頭に置いていただければというふうな、今思っております。これは伊東に限らず、崩土といいますか、土が崩れるとか、倒木とかというのがですね。どこにでも起こりうると。特に倒木は停電の大きな原因になることが多いですね。そうしたことから、平時において、そういう可能性のあるところは、やはり手入れをしなくちゃいけないということで、前の大きな停電がございましたので、そこから思ってたわけですけど、今回は、隧道(ずいどう)の入口部分がやられたというのが、作業的には厳しいですね。幸い命をなくすようなことがなかったので、不幸中の幸いだと思っております。

(幹事社)

 発表項目に関して質問があれば。

(幹事社)

 台風についてもう1点だけ。今災害復旧事業とかいろいろ言及ありましたけども、これ、物理的に被害状況まとまるのが間に合えばっていう話になると思うのですが、来週9月議会始まりますけれども、そこに出すようなスケジューリングっていうのを考えていらっしゃいますか。

(知事)

 もちろん。それで、今日、担当者来てますので。

(危機報道官)

 危機報道官の植田でございます。今のご質問にお答えを、今ちょっと私持ち合わせてないのが実態でございます。それは今知事からもお話ありましたように、伊東中心に農業被害が出ておりますけども、まだちょっとこれ被害額、それから、実際に被害を受けた方が、どこが管理してる施設なのか、そういったところ、調査、調整中でございますので、それらがまとまってからの対応になるものですから。誠に申し訳ありません、今日の時点ではちょっとお答えを持ち合わせてないところです。ただ、当然、融資制度ですとか、その他既存の制度がございますので、こちらを活用して対応していくということだけは、申し上げることができます。




幹事社質問:リニア中央新幹線、清水庁舎移転

(幹事社)

 他発表項目に関して。なければ幹事社質問に移ります。幹事社質問は大きく2点ありまして、1点はリニアに関してです。リニアの工事をめぐって、JR東海が先週の8月29日意見交換会後の取材で、昨年10月にトンネル湧水を全量戻すというのを示したことについて、約束した認識はないとの見解を示しています。前回の会見で社長と約束したという話をしていましたが、その約束をしたと言われているそのよりどころというのはどういうところにあるかっていうのが一つ。もう1点は静岡市の清水庁舎についてですが、13日から始まる市議会で庁舎移転に関する議案が審議されますが、田辺市長は先日反対派と会うつもりもないという方針を示しました。それに対する知事のお考えと、市議会でどのような論戦を期待されるかっていうのを教えてください。

(知事)

リニア中央新幹線

 はい。まず最初のリニア絡みでございますけれども、約束の根拠ですが、平成30年10月17日付で、JR東海の副社長の宇野さんから、これを統括しております静岡県副知事の難波喬司副知事宛てに書簡が、質問書への回答が届きました。私は、書面でJR東海から県に送付された回答が約束であると認識しております。この回答には、こういうものでございますけれども、導水路トンネルおよび静岡県内で湧出する、トンネル湧水の全量を流すことが可能なポンプを設置することとし、トンネル工事の開始に当たり、原則として静岡県内に湧出するトンネル湧水の全量を大井川に流す措置を実施するものとすると。副社長が言われてるということであります。その後、平成30年10月19日すなわち回答書の2日後でありますが、金子社長さんが記者会見をなさいまして、まず全量流すという措置を取った上で、社会的に理解可能な方法というものが提示できればいいと考えていると発言されているわけでございます。これが根拠であります。

清水庁舎移転

 二つ目につきましてでありますが、田辺市政に関することでありますね。反対派と会うつもりはないと言ってることへの受け止めということですが、これは私だけじゃなくて、市民の声が聞こえてきてますね。裏切られたとかですね。言ったことを守ってくれないとか、何とかしてくれとか、私に言われてもちょっと困るんですけれども、そういう声が聞こえて来ておりまして、静岡市における一連のプロジェクトや、施設整備を進めるための手続きについては、非常に違和感というのを感じております。市長さんは清水庁舎の移転、建て替えについて、選挙期間中は、丁寧な説明に努めると約束なさいました。また、市長選後の記者会見では、市民の反対意見が多いということに照らし、きちっと丁寧に説明する必要を、感じていると明言されました。ですから、そうされると思っていたところ、市民団体が面会を求めまして、その日にちが設定されたと。ところが、これがドタキャンになりまして、一方的に面談が断られたということですね。急用が入った。どんな急用でどんな事案であったのかということもやはりご説明されなくちゃいけないかと存じます。

 昨今の報道を見ておりますと、何か市長が真の意思決定者なのかどうかということが疑われるところがあります。もともと、いわゆる特別調整官といいますか、それも決めるということで、名前も挙がって、報道の準備もされていたと。ところが、当日になって突然ドタキャンということといいますか、設けないという、それは本当に驚くべきことですね。ですから、サミットの誘致もご本人がやりたいとおっしゃって、私どもも巻き込まれてて、一緒にやってたら、突然はしごを外されたということがありますね。自分からやめたいとおっしゃった。あるいは文化会館の建て替えでのアリーナを建設するとおっしゃった。そして、すぐにそれを変更したり、やめたい、やめるといったことが続いておりますので。ですから、こうした状況を照らしますと、影の実力者とでもいいますか、そうした方の力が働いているのではないかと。市議会のボスのような方ですね。でもその方は、インフォーマルな席ではありますけれども、自分が市長だなどと豪語されているっていう、そういう声も漏れ伝わってくるわけですね。非常に不健全ですよね。かいらいなのかということになりますから、お先棒を担いでいれば。市長と市議会ってのは車の両輪で、一方は行政、他方は監視をしなくちゃいけないのでありますから、市議会が言ってるとおりにやってるとなれば、市民が不在になりますので、良くないのではないかというふうに思います。ですから、市長は約束してるわけですね。ですから、市長は市民との面談について、約束をされて、やりたいと。突然ドタキャンになるということですから、誰かが邪魔をしてるのではないかというようにさえ思う。だから少しく気の毒にさえ思いますね。だから普通の大人でも子どもがテレビ何かで、新聞や何かで、お父さんお母さんが言ってること、あるいは報道されてること見てるわけでしょ。それは突然約束をやめられると。それは、有言不実行ということで、今われわれのところに来てますような、信用できないというような言葉も届いてます。ただこれはもう由々しき事態だと思いますね。

 静岡市はもちろん、議会基本条例っていうのを定めておられまして、静岡市議会は地方自治制度における二元代表制であると。市の執行機関への監視機能を持たないといけないということを書かれているわけですが、今回の件につきましては、静岡市民に限らず、私自身も静岡市民です、大変高い関心を多くの人が持っております。今こそ、議会の本来の役割、責務を果たすときではないかと。条例に記したことが見せかけでないことを、市民に示していかれることが必要であるというふうに存じます。ですから、やっぱり、民主主義で、市民本位であるということでございますので。この度の庁舎移転の件をはじめ、政令市の市長、または政令市における議会のあり方についてもですね。広く公正な議論、広く会議を興し万機公論に決すと。市民を巻き込まなくてはいけません。これ、いろはです。こういう形で議論をなさって、地方自治は健全に推移しているということが、誰にも分かるようにしっかりと市政を市民の方々もチェックをしていかなければならないというふうに思っております。以上であります。

(幹事社)

 はい、ありがとうございます。幹事社質問に関連し、質問のある社は挙手の上お願いします。

リニア中央新幹線

(記者)

 最初のリニアに関連してお願いいたします。昨日、県の方からJRから中間意見書に対する正式な回答がきたという発表をいただきましたけれども、内容ご覧になって率直なご感想をお願いします。

(知事)

 前の案というのがあったわけですね、今回最終案ということで、かなり量が多いですね。それから、各回答に絵が描かれてるということで、見ても分かるようになってるし、これを文書で行うことができるということで、前の中間意見書に対する回答案から比べると、本当に今できる最も丁寧な対応なさったというのが印象ですね。ただ中間意見書は、幾つもの、例えば、流量のこと、水質のこと、監視体制のこと、それから土捨て場のこと等々もございまして、そうした事柄につきまして、その質問に対する、いわば正面から向き合った回答になってるかどうかっていうことになりますと、例えば流量などについても、不安視せざるを得ないところもございます。ですから、検討するとか、関係者と会って話し合うというふうなそういう表現になっておりますから、回答の仕方は丁寧になりましたけれども、回答それ自体が、回答として受け入れられるかどうかとなると、これは専門部会の先生方が意見書出されたので、今度専門部会でしっかりもんでいただこうという、そういう今は考えております。

(記者)

 以前おっしゃっていた、長野山梨の両県境から水が出るということに関しては引き続き検討という表現になっておりましたが、その点についてはどう受け止めでしょうか。

(知事)

 これは具合悪いですよ。もちろん、検討していただかなくちゃいけないんですけれども、話し合いで決められるものじゃなくて、要するに水が出ると、特に山梨県側は畑薙断層だっていうことで、畑薙断層には水が滞水してるということが、かなり高い蓋然(がいぜん)性をもって言えるわけですね。それをどう処理するかということになりますね。これ全部流してしまうとかいうことになってしまうと、これは水が戻ってこないことになりますから。ですから、これは言ってらっしゃることともとるので具合が悪いと。

 もちろんこれは長野県側についても言えるということで、どのようにして全量戻すのかということについての、技術的な裏付けがない形での回答になってると、そう思っております。ですから、検討するには、こういう方法で戻すということをおっしゃって、それがこのフィージブルっていうか、実現可能なのかどうかっていうことを専門家の方々に検討していただくというふうにするのが筋じゃないかというふうに思いますけれども。はい。




幹事社質問:リニア中央新幹線

(記者)

 今回の回答が正式な回答だとすると、これから先にどう進めることができるのかっていうのがちょっと気になるところではあるんですけれども、今後どのような話し合いですとか、JRに今回の正式な回答がさらにブラッシュアップされるっていうことを期待してらっしゃるでしょうか。

(知事)

 それは今の回答でトンネルを掘れる状態でありませんからね。トンネルを掘れるようにするためには、お約束された全量戻すという技術的なシステムを作り上げられなくちゃいけないと。それは流量に関してだけですね、その他水質だとか、土捨て場だとか、こうしたものもあると思っております。ちなみに、この早川というところは工事が進んでるということですけれども、早川の土捨て場について私は大変気になっております。つい先週末、土曜日ですね、伝統文化交流会というのが川根本町でありました。そこに、早川町の辻町長さんが来られておりまして、これはもう、静岡県文化プログラムの一環なんですけれども、太鼓だとか、盆踊りだとか、国指定重要無形民俗文化財になっている盆踊りなんですけれども、そういうものとかお神楽とかですね、こうしたものが披露されたんです。そのときに辻町長さんが土捨て場のことおっしゃってて、たくさんの土砂が出ると、それをあそこも細長い所ですから、早川の流れに沿って町があるわけですね、山間の町ですから。そこは何百台もトラックが、下っていくようなことは到底受け入れられないと。ですから土捨て場の問題についても、自分には考えがあると。要は約束されたことがあるみたいですね。一回見に来てくれと言われたんですよ。ですから私、早川にも、もう1回行ってるんですけれども、数年前に田代ダムを見学に行きました。水の問題でどうなってるか見に行ったわけです。それから、工事現場も見に行っておりますが、数年前のことですが、今現在どうなってるのか、もう一度、一番北のところ、いわゆる奈良田っていうところがあります。奈良県の奈良っていう字に田んぼと書きまして、大変歴史的にも有名なところなんですね。いわゆる孝謙天皇というのがそこに来て、お風呂に入ったというそういう伝承があるところなんですけど、そこで突き当たってるんですよ。突き当たってるところから甲府盆地に抜けるという、これが国と県とJR東海が約束したというふうになってるんですが、それと土捨て場と関係してるみたいですね。ですからそうした現場を見てくれと言われてました。そして同時に水問題については非常に関心があると。それがまた雨畑についても、自分の町のことですから、大変懸念をしてるということでしたので、ぜひすぐに行けると思いませんけども、今ワールドカップもございますので、しかるべきときに早川の方に入ってみようと、というふうに思っております。現場見た方がいいと思ってるんですが、今工事ができる状況ではないと。従って、回答するには、検討に値する技術的な工法について提示をするという、そこから本格的なこの話し合いっていうのが、生産的な話し合いができるんじゃないかと思います。

(記者)

 あと、基本協定を交わすかどうかという点に関してなんですけども。

(知事)

 当然交わさないといけませんね。交わさないと、約束しないと。大変ここは、言わば水がめの水を奪うって話でしょ。これはぶら下がりだから、正式なものではないと思いますけれども、全部トンネル掘ってから水戻すとか、トンネルの湧水ってのはトンネルを掘ってる時に出るんですよね。トンネル掘った後に、トンネルが開通したときに、1秒当たり2トンとか3トンの水が出たらトンネル使えないですよ。ですから、もうとんでもないことをおっしゃってると思いましたけれども、ともかくその、水がめの水を全部戻すと。取った後から残ってるものだけ戻すようにするなどというふうな詭弁(きべん)に、すり替えられているようにこの間は、一部報道されましたけれども、根本的にそんなもの通ると思う方が間違いだと思っております。

(記者)

 最後にもう1点。この前愛知で取材に応じていただいたときに、必要とあれば、他県の知事さんにも直接、説明に行きたいというお話がありました。今後の計画ありますでしょうか。

(知事)

 今、どこの知事さんから来いっていうあれはないんですけどね。僕は今、うちの水がめですからね。これは一種の不測の事態に立ち入っているというように、建設期成同盟会の9府県の皆さま方に理解していただきたいと思います。言ってみれば、津波の臨時情報が出たと。避難するかっていうことになるような不測の事態だということで、こうした事態について建設期成同盟としてどうするかということを考えていただきたいと思っているわけです。ですから、建設期成同盟会として、会長さんとしては国にとおっしゃってましたけれども、国に働きかけることは重要で、会長さんもご自身でやってくださっておられるし、私自身も正式に要請をいたしまして、そして今、いわば傍聴ではありますけれども、覚書を交わしまして、国が見守るといいますか、現状を正確に把握していただくという作業に入ってるんだというわけですね。そういう会議もありますけど、期成同盟会の方の基本的なスタンスっていうのは、建設することですよね。ですから建設するのに、国に全幹法に基づいてやれと言っても、事業主体はJR東海さんですから。ですから、期成同盟会は、本当に働きかけるべきはJR東海さんなんですね。

 ですから私は、国にも働きかけることは言うまでもありませんけれども、期成同盟会として、この不測の事態に対して、JR東海に対してどのようにするのかというようなことは、しっかり突きつけられて、JR東海の方も、それに対して納得ができるようにご説明なさる必要があると。これ全体の問題の、工程に関ってきてることですから。これを期成同盟会としても、今、予期せぬ想定外の事態に直面してるっていうご認識を持っていただいて、それに面してどうするかというスタンスを取っていただければと思っております。

(幹事社)

 他に幹事社質問に関連して。

(記者)

 リニアに関してですけれども、知事はこれまで大村知事と会談をし、理解を求めに行ったという経緯がありますけれども、今後JRとの平行線が続くようであれば、JR側と知事が直接会談をするなり、そのような機会を設ける可能性っていうのは、あるんでしょうか。

(知事)

 もちろんありますよ。ただですね、これは世界で最も活動が活発な山を相手にしているわけですね。そこはしかも、ユネスコのエコパークでもありますから、この生態系とか地質とかということを専門にしている先生方が、議論ぶつけないとですね、政治的にこうだっていう話ではありません。多くの人々の命というか、生活とか産業がかかっていることでありますから、こういうことについては、科学的なエビデンスと技術的な保障というものをしっかり立てて議論していただいて、その上で、何かこう、解決の糸口で最終的に判断が、トップがしなくちゃいけないといったときには、会う必要があると。今は技術的な問題ではっきりしてることは、まだ技術ができ上がってないということだけですね。それはやっぱりもう、掘る側としては、その技術を確立するように、努めなくちゃいけないと思います。

(記者)

 今回の回答に関してなんですけども、今のお話だと、全量戻すための技術的な担保されていないという意味で、この今回の回答で不十分だという認識でよろしいでしょうか。

(知事)

 そうです。掘れないってことですね。

(記者)

 水利用者の意見交換会の後に、島田の染谷市長が、県境の湧水の問題に関しては、もう1回しっかりとした説明を聞きたい、本当に無理なのかしっかりと説明を聞きたいと言うお話をされていました。そのJR側が本当に技術的に無理なんですっていう、恐らく回答出してきた場合に、それでも全量戻すっていう約束を守れというふうにおっしゃり続けるのかどうかっていうのはどうでしょうか。

(知事)

 全量を戻すということが基本です。今もう、大井川の水は節水を利用者に、利水者にお願いするような状況が続いてるわけですね。染谷市長さんがおっしゃったように、田代ダムの方に流れてる水ですら、もう何とか返してほしいという気持ちもあるわけです。しかし、それはちゃんと約束があって、10年ごとに更新するということで、今、ぎりぎりのところで静岡県民の、関係者は我慢してるというか、それを受け入れてるわけですね。そういう状況のところでありますから。技術的に、戻す、戻すべき責任があるんではないでしょうか。




幹事社質問:リニア中央新幹線

(記者)

 今の引き続きの質問なんですけども、そこの部分のJR側の回答は、湧水については引き続き検討を行い、静岡県大井川利水関係協議会等と意見交換してまいりますという一文が新たに加わりました。この文そのものっていうのは、裏側には何があるという、それは向こうにはいっぱい手段があるというふうに読んでいいのか。どういうふうに知事は受け止めますか。

(知事)

 そのまま受け取ればいいんじゃないかと思います。引き続き検討すると、この検討には技術的検討は当然入るでしょ。ポンプアップっていうのも向こうが言ってこられたことですよね。そしてまたこれ拝み手法といいますか、下から掘っていかないと、工事に当たる人たちに、惨事になりかねないということで、工法としてはそこしかないということですね。水を流すといっても断層のところなので、そこの横を流すわけにいかないとかですね。いくつかの提案があるわけですね。これ検討されてるわけです。こういう検討はもっとするべきですね。こういう検討した上で、こういう検討をいたしました、どうでしょうかというふうなことを今度は利水者なり、あるいはこの専門、地質部会だとか、あるいは生態系の先生方のところで、説明をして議論をすると、こういう段取りになるんじゃないかと思います。

(記者)

 知事は以前からJRさんの最終回答に非常に期待されてるという発言を会見でされてます。今回のJRさんの回答をご覧になって、知事の期待に対して何パーセントぐらいまできているのか、どのくらい満足できるものなんでしょうか。

(知事)

 半分です。だから60点以下は赤点ですね。だけどその前は全く無視じゃないですか。全量戻してくださいと。もう数年間ほっとかれたわけですね。そしてようやく、事の重大さに気付かれて、専門部会等でやりとりがあったわけですけども、もうそのつっけんどんで、いわば取り付くしまもないようなやりとりから始まったわけですね。今度の中間意見書に対しても、かなり難しい、普通の人が、利水者がさっと理解できる内容ではなかったということで、もう少しきちっと丁寧でといえば、文量も大分増えましたし、絵も描かれてるし、真剣に見る人が見ればですね、ついていける面があります。その意味では変わりましたよね。大変ありがたいことです。一応対等の土俵に立ったので、そこは、大きく評価するっていうか、ありがたいことだというふうに思っております。JRさんと別にけんかする理由はないんですね。DCでもやっておりますし、もう東海道、静岡県民、一体ですからね。ですからこの問題については、きちっとほかのことと同じように、誰もが分かるようにしなくちゃいかんということで。しかもこれが今、国策だとか、国のインフラ整備に関わることだとかっていう議論までなってるので、そういう意味ではもう、大変注目されてるのでね。そういうことで他の人もご覧になれるような中身になったということでいいですけど、われわれの懸念が払拭(ふっしょく)されていないということで言えば、合格点というわけにはいかないということです。

(記者)

 もう1点すみません。国の関与の仕方なんですけれども、愛知県に行かれたときに、川勝知事も大村知事も非常に国の調整に期待されてるというふうに感じました。今は、現在国は見守ってるだけの状態なんですが、今後もう少し深く、例えば国の方から意見を言うですとか、そういう段階に入っていくんでしょうか。

(知事)

 そうですね。やっぱりこの現状認識をするには、つまり、何かこう働きかけるには、現状がどうなってるかっていうことを正確に知る必要がありますね。文書で見るのも、一つの方法ですけれども、実際にやりとりをお聞きになると、生きた感じで分かってくるので、現状の認識をその方面でエキスパートの方がお聞きになると、そして、何をするかっていうことが、いわば次の行動になると思ってるんですよ。ですから私はともかく、出てきてくださいということで、まずは、このやりとりを見るということが出発であると。で、すぐに対応されましたからね。1週間で、言ってみれば来てくださったわけですね。もうそれは国は、関与としては、今これ以上のことはできないかもしれません。だけど、愛知の大村さんは、JR東海に働きかけるとか、われわれに働きかけるとか、そういうことを期待されてるわけですが、手続き上は、まずは現状を認識する以外に、確実な前進の方法はないと思います。

(記者)

 重なってしまうかもしれないんですけど、先ほどお答えの中で、回答については不十分ではないかと発言があったと思うんですけれども、それは県外に出てしまう湧水について、全量戻す技術的な担保がないという点で不十分というそういう認識でよろしいですか。

(知事)

 そうですね。長野県と山梨県、山梨県から1キロぐらい入ったところが静岡県ですよね。長野県は数百メートル入ったところ、しかし相当深いですよね。だからもう土被り千メートルを、千五百メートルと言われてますけれども、すごいところですからですね。上からかかっている圧力というのは、想像を絶するものがあります。仮にそこに水がたまっていれば一気に増えてますからね、大変危ないわけですよ、これ自体は。ですから、そういうことで技術的にどういうふうにするかというのは、JR東海さんの技術者にとっても、あるいはそれを担当している会社さんにとっても挑戦ではないですかね。どうするかっていうことについて、ありとあらゆる知恵を絞らんといかんというふうに思います。例えば地質の構造についてここをボーリングするとか、あそこをするとかおっしゃってますけれども、これまでやってきたことが十分であるかってことも含めて、技術的な担保っていうのはそれを全てではないかとすら思います。

(記者)

 今の段階だと、JRさん技術的には難しいっていうようなお話もされてると思うんですけども、その点について、例えば県の方が具体的に代替だったりこういうふうにしたらっていうふうな提案をされるというお考えは。

(知事)

 ありません。ただ、JR東海はもともとトンネル掘る計画はあったと思いません。私自身も20世紀の末ぐらいから、1999年乗ってますからね、98年かな99年乗っているわけですね。いわゆる実験線に乗ってるわけです。そして長野県の学術会議、学術の代表としてリニアのPRにも努めたぐらいなんですよ。それぐらいこの件については、しかも国土審議会の委員でしたから、96年からつい1年ほど前まで。こういうスーパーメガリージョンの策定に関わってるわけですよ。そういうこともございましてね。ですから、そのときに静岡県のことなんて誰も言わなかったです。JR東海さんも。

 つまりトンネルは掘れると、千メートル以上の深い、しかも何か隆起しているんですね。そして中央構造線といいますか、糸魚川静岡構造線という2千万年前と7千万前の地層が加わって、早川のすぐ近くにある粟倉断層というのがありますけれども、そういう生きた地層のところで掘るっていうのはある意味で技術的に冒険なんですね。だから少しく長野の方、少し上の方通って岐阜から愛知に入るという、そういうルートだったんですよ。だから、長野県におけるどこをどういうルートにするかという議論の中で、皆がその共通認識を持っていたと思います。恐らく技術的にはトンネルは掘れるという、そういうブレイクスルーがあったと思いますね。しかしそのブレイクスルーは、通常トンネル掘れば必ず水が出てきますから、トンネルの水はそういうふうに出すということが基本です。そのことを、恐らくそのレベルでは考えられたと思うんですけど、その水が、静岡県民の6分の1の水道だとか、さらにほかに農業用水だとか水力発電だとか、さまざま地下水で立地している400件以上の企業体があるとかですね。そういうものに影響を及ぼすとは、当時私も考えてなかったし、ルートが決まったときに気が付かなかったという無念がありますよ。JR東海さんも最短だから、技術的にできるからトンネル掘って水は外に流せばよろしいと、いうぐらいの認識だったというふうに思っております。




幹事社質問:リニア中央新幹線

(記者)

 最後なんですけど、有識者だったり国に対して、そのあたりについてご助言を求めたりそういったことはされたりしますか。

(知事)

 そういったことは必要ですね。だから、それはやっぱり国とかあるいはJR東海の技術者が、あるいはJR東海が関わっている会社の技術的なその水準というのがありますから、こういう生きた自然を相手にするには相当高度な見識、科学的なエビデンス、それに応じた技術体系というものを構築しないと大惨事になりかねませんのでね、慎重でなくてはいけない。だからこれ国全体でやらなくちゃいけないと思いますよ。ルート決めたのはJRと国ですから、このルートを変えることができるのもJRと国なんですよ。施工者がこれ全部やめますと言って、国に言ったら国は全幹法でやめるっていうのは、それでもよろしいということで認可をすると。そういうようなこと書かれてますからね。何が何でもこの通りやるっていうか、そんなことどこにも全幹法には書いてございません。そういうことですからフレキシブルなわけですね。そうしたお互いの共同責任というのがありますから、今のこの不測の事態に直面して国やJR東海は、挙げて何ができるかということは考えなきゃいけないと。だからまずは現状を知っていただきたいと言う事で、現場に出てきてもらってるということであります。

 今、不測の事態が起こってるという共通認識を期成同盟会の方々にも共有していただきたいと思っております。

(記者)

 確認ですけども、今回県境の問題については今後検討を続けると、静岡県や利水関係者と話し合いをしますという文言が入ったことについて、まずは検討した結果を、まずは出してきなさいということですよね。少なくともその検討すると書いた文言ではもちろん協定なんか結べないということでよろしいですね。協定なんか結べないよということで。

 もう1点ごめんなさい。ちょっと田代ダムの話が出てきたので、田代ダムに関しては染谷市長が、先ほども知事の方がお触れられていましたけども、2025年に水利権の更新を迎える予定だと思うんですが、歴史をたどれば石川知事が東電のところに行って交渉したりということもありましたけども、今回この回答の中でJR側は当社から取水の制限をお願いすることはありませんという文言も入ってます。利水者がそういうようなところに触れてきているところも鑑みて、JRがその東電としてそういうことをするべきだと思いますか。

(知事)

 いえ。これはちょっと筋が違うと思いますね。ですから、田代ダムの件は私も実は水が取り戻せるかどうか、それを確かめるために数年前にその現場に入ったわけです。もう中身が更新されてるし、表面は古いように見えるんですが、中の発電施設は更新されていまして、そして早川にとってはこれは電力立地の交付金の入る、人口の少ないところですから不可欠な施設なんですね。ですから、そこに水があるじゃないか返せと言ってもですね、これはもうそういうやりとりを10年ごとにやってきて、今回のやつを確かにおっしゃったようにそれで更新時期を迎えます。そのときは当事者がやることで、JR東海さんは田代ダムについて特段言うべき、全く第三者ですよね。しかしその大井川の水であるということは確かで、ですから染谷市長さんの悲鳴ですよねこれは、利水者の人たちは田代ダムに取られた水について、もう我慢ならないぐらいの気持ちをお持ちなんですよ。だから、それはたまたま出てきたということではないかと思いますが。JR東海がやることは湧水を戻すということにつきます。

(幹事社)

 ほか幹事社質問に関連し質問がある社はお願いします。なければその他の質問に移らせてもらいます。これ以外に質問のある方がいらっしゃればまた手を上げてください。




記者質問:新貨物ターミナル整備予定地の用地取得における裁決申請、御前崎リサイクルエネルギープラザ整備事業、早川等の濁り

新貨物ターミナル整備予定地の用地取得における裁決申請

 

(記者)

 沼津高架事業の裁決申請について伺います。申請期限が今月の20日に迫っていますが、あらためて知事のご見解を聞かせください。

(知事)

 私はまず頼重さんを市長として尊敬してます。前の市長さんも反対者の中に入っていって、いわば討ち死にされましたね。それを引き継ぐ形で、しかも7回くらい回られているんじゃないですか。自分のもちろんご主張も言われる、一方、相手の言うこともお聞きになると。こういうやりとりを、もうこの10年ほど前は考えられもしなかったことです。ですからもう8人残ってらっしゃいますけれども、固有名詞も分かっているし、それぞれのご事情も頼重さんは全部ご存知ですよ。そうしたところまで来られたんですね。今、例えば私は必要とあればいつでも入りたいと思ってましたけど、この7回の実績は、誰もそれに代えることはできないです。頼重さんは恐らく残り8人のうち1人は全然連絡がつかないということですけれども、それぞれの事情をよくご存知で、いかにして、よくこういう土地の収用などについては、流血事件が起こったりします。これ避けないといけないんですね、これが一番大切なことです。ですからもう話し合い話し合い話し合いと、任意の契約ということを最後まで諦めませんとこの間言いにこられました。だけど日程的にはこうなっておりますと、その中で全力を尽くしますとおっしゃっておりますので、私はもう、県としては市と一体になって頼重氏の今回のご決断は、それをそのまま歩調を合わせるというふうにしたいと思っております。

御前崎リサイクルエネルギープラザ整備事業

(記者)

 先日、御前崎市の産廃施設の住民投票条例が可決されまして、住民投票条例の可決というのは県内初めてということでしたけれども、これに対する受け止めと、今県の方でのアセスやっていらっしゃるかと思うんですが、県のスタンスといいますか、それをお聞かせ願いますか。

(知事)

 そうですね。これは柳澤市長さんのこの件についての処理の仕方が立派だと思います。もともとこの件については、十分に住民に説明されていなかったということが遠因がございまして、そのことについて市長さんご存知だったんですが、それを改めるようにいくつか働きかけられたんですけども、それは奏効しなかったと。そうした結果住民が立ち上がって、住民投票を求めて圧倒的な多数で署名が集まったので、これを尊重するということでありますから、これから4カ月以内ですか、投票を行わなくてはならないと。もうこれ粛々とやってくれればいいと。まさにこれ、民主主義的な手法でなさってるんじゃないでしょうか。東の頼重、西の柳澤といってもいいぐらいですね。こういうふうにしなくちゃいけないと思うんです。やっぱり主権在民でばかにしちゃいけないですよ。権力者じゃないですから、公僕ですからね。人々の役に立つ、そのために何ができるかということで民意をくんでやらなくちゃいけないと。そういう意味で、初めてのこういう直接請求、それから今度10年前ではもう険悪で、もう会うこともできない。私が通ったときは沼津などは窓閉めろと言うんで、車乗り換えると、黒塗りは危ないとかそこから始まったんですからね。だから敵陣の中に入っていくなどということは、普通は職員はこうやめるじゃないですか、やったら危ないですよと言うじゃないですか。大沼さんそれを1人で行って、頼重さんはそれをもう上回る形でやってるでしょう。柳澤さんは別の形ではありますけれども、住民の意思を尊重するという形でやってると。こういうふうな姿勢、町政と県政がですね、やっていかなきゃいけないというふうに私は思います。広く会議を興していただいて万機を公論に決すると。こういう形ではないかと思いますね。

早川等の濁り

(記者)

 先ほど早川の早川沿いの河川敷の土砂のお話がございましたけども、リニアとの関係もあるんですが、従来濁りが指摘されているその早川で雨畑ダムに関して、国が抜本的な堆砂対策を求める行政指導をしましたけども、今後堆砂問題解決するときに、早川に土砂が置かれた場合に、一層その早川の土砂問題や濁り問題というものが深刻化する恐れがあると思うんですけども、富士川、駿河湾からした場合に、その点をどうご覧になってるかというのが1点。もう1点なんですが、9月補正で海の調査もお考えになるというお話をいただいてますので、その理由といいますか意図を教えてください。

(知事)

 雨畑のダムの件は、つい数日前、早川の町長さんも大変なご懸念で、また日軽金も今これ正面から向き合わざるを得なくなってますけれども、ご覧になって分かるように、一企業がヘドロといいますか土砂を処理できる能力を超えてますね。ほっとけばこういうことになるんだと、実は畑薙ダムも雨畑化するっていう専門家の意見もございます。どんどん赤崩から、つまり畑薙断層のところで、畑薙橋のところですね。そこのところにこう崩れてきて、もう河川はちょっと端から見えないんですよ、流れが。それぐらい土砂がたまってます。ほっとけば似たことになるんですよ。ですからあそこ中電がやってるんです。あちら日軽金がなさっておられると。日軽金も中電も、日軽金の方は明確にできないというふうに言われてるんじゃないかと思うんですが、中部電力も特種東海製紙、あそこ土地を持ってらっしゃる会社です。これはもう自分たちの力じゃとてもじゃないけどできないと。ですからダムの問題はあちらこちらにあると思いますけれども、われわれの駿河湾の問題も控えておりますので、この土砂をともかく撤去しなくちゃいけないというふうに思っております。そして実はたまたま今日ですね、マリンバイオテクノロジーの国際学会とアジア太平洋学会、これがそれぞれ3年に1回、2年に1回やってるんですが、去年はアメリカだったのが今年は今、清水でやってるんですよ。今日から昨日から金曜までやっておられて、そして海洋汚染の問題について基調報告みたいなものを私先ほどごあいさつ方々、その基調報告も聞いてきたんですけれども、静岡県でも駿河湾というのは最も美しい湾というふうにして認定されてるところでありますから、湾を汚さないためには川を汚してはならないと。川を汚さないためには森を大切にしなくちゃいけない、森というのは山のことですけれども。そういうことで森は海の恋人のですね、このプロジェクトを立ち上げたということで静岡新聞とおっしゃったっけ。静岡新聞がそういう問題についてはいち早く関係者の意向を記事にする形で、サクラエビ何とかですか、立派な仕事されてるなというふうに私は感心して見てました。

 市民の声ってのは誰が代弁するんですか。市長だとか市議の方とか、それからジャーナリズムでしょ。そういう意味ではね、公益に資するということでいいことされてるんじゃないですか。さらに現場に入っていただいて、どういうふうにしたらいいかという、いろいろな識者の意見なども含めて現状を県民の方々に、また漁業者の方たちに知らせてくださればというふうに願うものです。




記者質問:ふるさと納税

(記者)

 話がかなり変わるんですが、11日に内閣改造が予定されているんですけれども、屋台骨の麻生さんと菅さん以外はほぼ総入れ替えの大幅改正となる見通しです。現時点の内定の報道等を見てのご所感ですとか、期待されることをお聞きしたいと思います。

 あともう一つ、ふるさと納税に関してなんですけれども、総務省が泉佐野市を制度から除外したことに関して、国地方係争処理委員会が総務省に対して考え直すよう再検討しろというような勧告を出しました。この勧告に関しても所感があったらお願いします。

(知事)

 まず内閣改造に対して、まだ発表されてませんのでね。これはコメントは差し控えるべきではないかというふうに存じますが、安倍内閣も正確か、国民に相当分かってきたんじゃないですか。そうした中で、彼は基本的に憲法を改正したいわけですね。一等最初からそういうことでした。ですから、そこのところの布陣に更新されるんじゃないかと思っております。それからアベノミクスはですね、この黒田バズーカといいますか、あれはマイナス金利だってもう異常も異常で、奏効しなかったわけですよ、活性化しなかったわけですから。どうするんだというふうに思っておりまして、そうしたことの解決策というか、着地点なども見えるような方というか、内閣であってほしいと思いますね。それから、ふるさと納税については過熱して競争なりましてね、そのあと規則を入れてこられて、そして、言わば罰則っていうことになったんでしょう。だから、やや総務省にも、非があるんじゃないですか。ですから今回の時点も総務省に対して、権力を笠に着てこれは良くないって、言ってることは正しいですけども、過熱した方も悪いんですが、しかし、やっぱり過熱せざるを得ないという状況も、うちですと小山町だとかございました。それは前の町長さんもおっしゃってることは、言い分としては筋が通ってるところがありましたからね。今回、泉佐野に対しても厳しい、総務省の判断をされたわけですが、それに対していろんな意見があると。総務省も反省すべきところがあるのではないかと、私ははじめからそう思っておりました。

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